人気ブログランキング | 話題のタグを見る

東京人、京都に住まう

kobabi.exblog.jp
ブログトップ
2023年 12月 21日

街はエーキンだらけ

「はじめから国宝、なんてないのだ」発売と、HPリニューアルを記念して、久しぶりにブログもアップ。

街を歩いていると、独特なタッチの動物たちに出会います。
三条商店街を歩いていると、そのタッチのゾウたちが。
街はエーキンだらけ_e0150160_06532527.jpg
あまりにも独特なタッチなので、すぐ覚えてしまいました。写真にとれなかったのですが、鯉が描かれている運送車が目の前を走り去りびっくりしたことも。
あ、山科の高齢者施設のロビーにもあった!
「京都は、このタッチに支配されている?」

決定的なのは、京都市役所が接続するゼストという地下商店街。ドーン!という感じで、鯉の大群が!
街はエーキンだらけ_e0150160_06533447.jpg
見事なので圧倒されました。
それにしても誰?ということで調べてみると「木村英輝」という作家による作品たち。
通称「エーキン」というそうで、つまりは土佐の地で、血みどろの歌舞伎看板絵などで有名な「絵金」を意識しているのですな。
街はエーキンだらけ_e0150160_06495475.jpg
青蓮院にも蓮の絵を奉納されているようで、そういえばそうでした、と思い出しました。
このような作家のスタンス、大好きです。

「はじめから国宝、なんてないのだ」はアマゾンでお買い求められます。
はじめから国宝、なんてないのだ。  感性をひらいて日本美術を鑑賞する | 小林泰三, 新月ゆき |本 | 通販 | Amazon
よりどうぞ。


# by kbkceo | 2023-12-21 07:02 | 京都に住まう
2023年 05月 11日

「みんなで渡らないし、視線がこわい」東京人、京都に住まうvol.30



時々、京都の独特な交通ルールというか、慣習を紹介してますが、結構目立つのが、律儀に赤信号を守ること。


どんな短い横断歩道でも、どんなに車が来なくても、赤信号は渡らない。

これは、東京人にはちょい苦痛である。

「みんなで渡らないし、視線がこわい」東京人、京都に住まうvol.30_e0150160_07533544.jpeg

東京人が特別せっかちなわけではない。合理的なのだ、と思う。車が来ていないなら、時間が無駄だから渡ってしまう。それだけだ。

車が来ているのに、急いで走って渡るのと違う。


京都でそのことを目の当たりにしても、しばらくは気にしないで東京スタイルを貫いていたのだが、最近はなんか渡らなくなっている。

待っている人たちの視線を感じるからだ。

みっともない、余裕がない、などと言っているような視線を感じる。


本当は、京都の人も渡りたいけど、牽制し合って渡れない、という感じさえする。


とは言え、すっかり京都に染まっている息子に聞くと、「なんで渡る必要があるん?」と切り返されて、反論できなかった。



# by kbkceo | 2023-05-11 07:51 | 京都に住まう
2023年 04月 12日

「歩道橋」東京人、京都に住まうvol.29

京都市内には、けっこう歩道橋がある。


東京では渋谷の大歩道橋以外、次々と撤去されて、今は珍しい存在だ。いや、渋谷の歩道橋も整備され、2階にある大通り、という感じだ。

「歩道橋」東京人、京都に住まうvol.29_e0150160_09513942.jpeg

京都の歩道橋は大きな交差点でかけられていて、時には横断歩道がない場合もあるので、使わざるをえない状態だったりする。

場所によってはスロープがあり、自転車を押しながら行き来する。しかし、上がってしまうと、自転車に乗る人がほとんどだから、危ないったらない。

「歩道橋」東京人、京都に住まうvol.29_e0150160_09515789.jpeg

特にお年寄りには過酷だ。

バリアフリー化が進む大都市の中で、やはり京都は遅れている。こういうところに、財政難が見え隠れする。

「歩道橋」東京人、京都に住まうvol.29_e0150160_09522579.jpeg

あと、けっこう不潔だったりする。端っこに埃の塊が苔むしてたりする。

掃除せずに無理やり消毒しようと、時にきつい消毒液を散布するのだろう、かなりの薬剤的異臭がする時も。


遺産を大切にする街だとしても、これは景観的にもイマイチ。近代遺産にもならないな。



# by kbkceo | 2023-04-12 09:50 | 京都に住まう
2023年 04月 02日

「道端のぞぞぞ」東京人、京都に住まうvol.28

嵯峨嵐山と二条の間に、円町というところがある。

前にも紹介したが、現在の二条駅は今の感覚だと西よりだが、かつて東西の真ん中であった。

「えん」と言う発音から、「艶」が想像され、なるほどそういう街だったのか、と思っていたのだけども、違っていた。街のまん真ん中で、歓楽というのも確かに違う。


何となく目にた記事で、円町の「円」が、旧字では「圓」となり、人を意味する「員」の字を囲むことから、「囚」と同じ意味なのだ、というのを見た。

ついでに、処刑場もここらへんだという。街中で晒して戒めるとでもいうのか。何とも殺伐としている。


「道端のぞぞぞ」東京人、京都に住まうvol.28_e0150160_10251512.jpeg

円町を歩いていると、天神川が通りと交差して、いかにも、という空間がある。

風もないのに、背筋が寒い。



# by kbkceo | 2023-04-02 10:19 | 京都に住まう
2023年 03月 07日

「となりの大きなお墓」東京人、京都に住まうvol.27

私の住んでいる右京区、ちょっと足を伸ばして北区をぶらりしていると、こんもりとした緑の塊があって、脇には小さな看板があるので確認すると、天皇や親王、内親王の墓だったりする。

「となりの大きなお墓」東京人、京都に住まうvol.27_e0150160_18362313.jpeg

(白河天皇のお墓。なんと小学校の中にある)


考えてみれば、天皇も今は126代目というから、その兄弟などと考えたら、今日の町中、そんな大きな墓だらけでも不思議はない。

「となりの大きなお墓」東京人、京都に住まうvol.27_e0150160_18375780.jpeg

(媞子内親王は、白河天皇の第一皇女。この墓、けっこう大きな通りに面している)


天皇のお墓といえば、仁徳天皇陵のような広大なものを思い浮かべるが、そこは火葬されている例もあるので、東京にあるような「これって本当に公園なの?」というくらい狭い小広場くらいの墓だったりする。

「となりの大きなお墓」東京人、京都に住まうvol.27_e0150160_19383647.jpeg

(花山天皇のお墓。北野白梅町をぶらりとしてたら、遭遇)


もちろん立ち入ることはできないが、茂る緑が目に優しく、ある程度は公園的メリットもある。

何よりも、ここは京なのだ、としみじみ思わせる格別さがある。



# by kbkceo | 2023-03-07 17:34 | 京都に住まう